合格体験記

迷いも不安も超えて
“海外大学”という選択。

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Simplex創業から次世代へ

五十嵐さん 第三部
五十嵐さん 第三部
UC Berkeley

第三部:Simplex創業から次世代へ

Simplex創業

1997年、五十嵐さんはSimplexを創業しました。

「初めは6人で始めました。ビジネスサイドは3人です。でも、ビジネスサイドを伸ばせる人がいなかったですね。性格もそれぞれ全然違うけど、プロとしての意識はすごく共通していました。」

1回目のベンチャーでは「会社をどうやって育てていくか」を考えていなかったと語っていた五十嵐さん。その反省を活かし、今度はプロ意識を持ったメンバーと一緒にスタートを切りました。

当時の日本の金融業界には、課題が山積していました。五十嵐さんは、Quantitative Finance(計量ファイナンス)をベースに、常にデータ分析を行い、金融機関との間に入ることでコミュニケーションを円滑にしていったといいます。

起業時の五十嵐さん(写真の右端)

上場、リーマンショック、そして再出発

Simplexは順調に成長していきました。

1997年に創業、2002年にナスダックで上場(時価総額100億円前後)、2005年には東証一部に上場(時価総額150億〜200億円)。

しかし、2008年にリーマンショックが起きます。

「トレーディングシステムの会社としてしか見られていなかったSimplexは、会社としての天井があったんです。」

リーマンショックをきっかけに、五十嵐さん達は会社の横展開を決意しました。

「リスクを計算できるものを、自分たちで作ろうとなりました。」

2010年くらいからこうした話し合いを始め、2013年には会社を買い取りました。いわゆるマネジメントバイアウト(MBO)です。

なぜ買い取る必要があったのかを聞きました。

「営業活動をしなきゃいけなかったんですが、普通の営業ではなかった。現場の人が仕事を取ってくる形でした。金融の契約も、元々1億や5億だったものを、10億とかに変えようとしていました。」

そのために、現場で活躍しているトップエンジニアの当時のプロジェクトを全部剥がして、10億や15億になる契約を取ってくるようにしたといいます。大胆な決断ですよね。でも、それくらいの覚悟がなければ、会社を次のステージに進めることはできなかったのだと思います。

2018年に再度マネジメントバイアウトを行い、2021年に再上場。こうして遂に時価総額は1000億円に達しました。

大切にしている価値観

そんな五十嵐さんが大切にしている価値観を聞きました。

「顧客、ユーザーから『ありがとう』と言ってもらえる仕事って、実は少ないんです。素晴らしい洗濯機を作ったとしても、エンドユーザーから『ありがとう』を聞くことはできない。そんな中で、今やっている事業はそれができる。」

人を幸せにしたいという想いは、小さい頃から変わっていないといいます。病弱で勉強も運動もできなかった少年が、「どうやったら仲間になれるか」を考えていた頃から、その想いはずっと一貫しているのだと感じました。

海外で学ぶ意義

留学と海外勤務を経験した上で、改めて「海外で学ぶ意義」をどう捉えているかを聞きました。

「自分のやりたいことがあった時に、自分がどれだけのリスクを取ってやっていけるのかを、色々な人から感じられます。一人一人の生き方のパターンが豊富なんです。」

何かやりたいことがある人にとって、海外では色々な方向性があることを知れるといいます。

「メディアで見えるアメリカが全てじゃない。」

この言葉には重みがあります。実際に現地に行って、色々な人と出会って、初めてわかることがある。SNSやニュースで見るアメリカは、ほんの一部でしかないんですよね。

挑戦する価値

日本の若者に今一番伝えたい「挑戦することの価値」を聞きました。

「挑戦しなかったことへの後悔がなくなります。一回きりの人生ですから。」

シンプルだけど、とても力強い言葉ですよね。筆者もこの言葉にはとても共感しました。「やらなかった後悔」は、「やって失敗した後悔」よりもずっと長く心に残ると思います。

これからのビジョン

今後、どんなビジョンや社会への貢献を描いているかを聞きました。

「若い人の育成です。世界中でお世話になっているので、色々な地域で意味のある交流を増やしていきたい。」

具体的には、アメリカの企業と日本の企業を結びつけること、大学と大学を結びつけることを考えているといいます。

「目的を持った上でのボーダーレス。それが僕のこれからの目標です。」

五十嵐さんにとっての原動力とは

栃木の田舎で育った病弱な少年は、珈琲屋さんでの出会いをきっかけにアメリカへ渡り、コミカレのアドミッションに1ヶ月通い続けて聴講を勝ち取り、ウォール・ストリートで働き、そして日本で会社を興して時価総額1000億円企業へと育て上げました。

その原動力は、「人を幸せにしたい」という小さい頃から変わらない想いと、「やらなかったことへの後悔に対する恐怖」でした。

勉強も運動もできなかった少年が、「どうやったら仲間になれるか」を考え続けた結果、人と人をつなげる力を身につけた。その力が、UC Berkeleyでのチームプレイ、ウォール・ストリートでの仕事、そしてSimplexの創業と成長を支えてきたのだと思います。

「挑戦しなかったことへの後悔がなくなる。一回きりの人生ですから。」

五十嵐さんの言葉は、これから海外に挑戦しようとする若者たちの背中を、力強く押してくれるはずです。

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