問題児だった高校時代と、流されるままの受験
東京都練馬区出身のToshiさんは、JICAで働く父親の影響で、幼少期は母親と二人きりで過ごすことが多かったそうです。
小学校時代は月曜日から金曜日まで習い事で埋め尽くされた日々を送っていました。
中学校は私立の中高一貫の進学校に進学し、野球に熱中します。
しかし、入学早々に月例テストで最下位を取ってしまったり、クラスメイトと争ってしまうなどの問題もありました。学業面で芳しくない状況が続き、最終的には退学を勧告されるほどの状況に陥ります。
しかし、「テストで良い成績を取れたら残れる」という条件を提示され、
猛勉強をしてなんとか高校に進学することができました。
しかし、卒業後の進路はやりたいことが見つかりませんでした。
ひとまず、Toshiさんに関係のあるスポーツ学を学ぶために、立命館大学を受験しました。しかし、不合格を突きつけられます。
その後、「浪人するか、滑り止めに行くか、留学するか」という三つの選択肢の中、留学した先輩の影響で、「海外面白そう」と海外を考え始めるようになります。
留学のきっかけ
しかし、留学を志した一番のきっかけは、家から飛び出したかったからだと言います。
「高校の時は、家庭環境がとても悪かったんです。家の中で論争が絶えなくて、それが嫌だった。自分でのびのび暮らしたい、という気持ちが強かった」
そして、専攻については、日本の大学で学ぼうとしていたスポーツ科学(キネシオロジー)を考えます。
しかし海外の方がこの分野が発展していることを知り、一層留学への想いがつよくなり、いよいよ留学を決意しました。
DVCでの学生生活とインターンシップ
コミュニティカレッジのDiablo Valley CollegeDVCに進学します。
真面目な学生の様子に刺激を受け、より進路のことを考えるようになったと言います。
またToshiさんは勉強の傍ら、野球部に所属します。野球部では留学生が少なく、アメリカ人の友達をたくさん作ることができました。
そこでは、野球のプレイオフにも進出します。
ベイエリア(サンフランシスコのエリア)の強豪チームを相手にした総当たり戦を行い、カレッジとしては数年ぶりに上位チームとして全国大会の予選に進みました。
チームメイトたちとの交流も深く、特に皆の感情表現の激しさ・豊かさに驚いたと話します。

そして、ToshiさんにとってDVCで最も良かったことは、同級生たちの真面目さでした。
自分は野球ばかりしていたのに対し、「同級生が学生団体の副代表(VP)をしていたりして、それがいい刺激になりました。」
野球部のチームメイトも、普段は陽気なのに勉強は真面目に取り組む姿を見て、モチベーションを保つことができたそうです。
そして2年目には、課外活動の一環として、マーケティング会社でリモートのインターンシップを経験します。
インターンでは、トレンドやデータ分析、市場調査、ご当地キャラクターのプロトタイプ作成、営業といった幅広い業務を一任されました。
「正直、その時は楽しくなかった」と話します。
しかし、この経験を通じてビジネスの基礎や社会の仕組みを学ぶことができたと振り返ります。
編入をかけた戦い
大学への編入活動は、当初は本腰を入れて取り組めなかったと明かします。
「あまり本気で取り組めていなかった。エッセイも最初は言われたことだけやってました。」
そのため、カリフォルニア大学には出願したものの、不合格を突きつけられました。
ここでToshiさんは、焦りから本気でエッセイを取り組むようになります。先輩たちにエッセイ添削をしてもらって、次第に良いエッセイを書けるようになりました。
そしてその結果、見事フロリダ大学経済学部への合格を勝ち取りました。

フロリダでの新たな生活
フロリダ大学での生活は、DVC時代とは一変します。
「全てが変わった」と言い、特にUFに入学してから「自分の芯」が理解できるようになったと話します。「芯がない」と言われ続けていたToshiさんが、フロリダという環境で自立し、本当の自分を見つけられたのです。
UFで最もショックを受けたのは、学生や教職員の「自我の強さ」だと言います。「本当に自分が言いたいことを言わないと通らない」。例えば、寮の部屋を掃除してほしい時も、「やってください」ではなく「やれ」と強く言わないと動いてもらえないそうです。
「下に入ったらダメで、主張していかないとやっていけない」と、日本との文化の違いに驚いたと話します。
UFの好きなところは、学生や先生、地域全体がチームを大切にする「Gator’s Pride(ゲイターズ・プライド)」という強い繋がりを感じられること。街もスポーツの街として活気に満ちているそうです。
一方で、車の運転が少し荒いため、「目で牽制しないと危ない」と笑いながら話します。
週末はフロリダでの生活をエンジョイし、ハンモックに揺られながら日光浴をしたり、ゲームを楽しんだりしているそうです。

「気持ちを伝える」大切さと、今後の夢
留学を通して、英語を話すのが苦手だったというコンプレックスを克服。
「意外と感じたまま話したらできるな」という発見があり、「伝える意思があれば伝わる」という自信を得ました。
今後の進路については、「あまり働き詰めにはなりたくないので、有名な外資企業に入ってめちゃくちゃ働いてお金を貯めて、不労所得で暮らしたい」という夢を語ってくれました。

留学を志す学生へのアドバイス
最後に、これから留学を目指す日本の学生へのアドバイスとして、Toshiさんはシンプルにこう締めくくります。
「考えすぎずに、ただ楽しんで!!!!!!」